現在の園庭遊びでは、
クラスごとにある程度時間を決めて遊びます。
年齢に応じて遊びの質や活動範囲の違い、
時間の過ごし方を考慮しています。
ただ、そうした中でもより大切な時間があります。
異年齢との関わりは、
言葉では伝えられない心の動きをうみます。
ある日、年長のゆり組さんが
年中のすみれ組さんのブランコを押してあげていました。
ゆり組さんの優しい気持ち。
すみれ組さんの嬉しい気持ち。
自然とうまれるこうした場面は、
先生を通してはうまれるわけではありません。
ある時は、すみれ組さんが保育士です。
自分より年齢の小さな子に対する
眼差しは保育士のような慈しむ眼差しです。
子ども達は、純粋に相手を思いやり、
かわいいと思い、優しくなれます。
その心が動いている時は、
声かけをするのではなく、見守り、
後にあたたかい言葉を子ども達に伝えると、
嬉しそうに、恥ずかしそうな表情が
返ってきます。
保育園での子ども達の日常を、
当たり前だと見過ごすことなく、
一つひとつの場面に保育士自身も心を動かし、
共感していきたいと思います。